僕は、大阪駅付近で働く大阪市在住28歳男性係長。
今年の4月に新入社員が入ってきて、ついに先輩と呼ばれるようになった。
昇進して、後輩ができて喜んでいたのも束の間、思っていたように現実はうまくいかない。
上司には日々叱られ、新入社員はやる気はあるけど、思う通りにはいかない。
そんな悶々とした日々が続く中、今日は給料日後の金曜日。
気晴らしに一杯飲みにいくか!ふと、目に止まったお店。
「元気の出る居酒屋 ◯◯」
(元気の出るお店か、どんなお店だろう?)
気になって、ドアを少し開けたその時・・・いらっしゃいませ!!こんばんは!!
元気のでる居酒屋 ◯◯へようこそ!!
いらっしゃいませ〜!!
ドアを開けた瞬間に飛んできた元気な、笑顔の声。
声が大きいだけじゃない僕をお客様として、歓迎してくれている笑顔の声。
この店は僕を心から歓迎してくれているその事が一瞬で理解できる最高のドアオープンだった。
アルバイトスタッフ:
本日ご来店いただきありがとうございます。
元気の出るお店 ◯◯ 本日の担当△△です。
今日は金曜日!一週間頑張った自分へのお祝いに、楽しく飲んでいってくださいね!一杯目は如何致しますか?
僕:
まずは生中で!
アルバイトスタッフ:
かしこまりました!よろこんで!◯◯テーブルの御客様に生中ご注文いただきました〜!
スタッフ全員:
ありがとうございま〜す!
僕(心の中):
ここのスタッフは本当に元気だ。
本当に笑顔だ。こんな笑顔を見たのはいつぶりだろうか?
アルバイトスタッフ:
御客様?今日は何か良い事あったんですか?
僕:
えっ?いや・・・どうして?
アルバイトスタッフ:
先ほどからずっと笑っていらっしゃるので。
僕:
えっ!?
僕(心の中):
本当だ。知らない間に笑ってる。こんなに笑顔になったのはいつぶりだろうか?会社でも、家でも最近笑ってなかったなぁ。
アルバイトスタッフ:
実は、このお店のスタッフは、
お客様を元気にする魔法が使えるんです。
お客様もその魔法にかかったみたいですね。
僕:
お客様を元気にする魔法??
・・・ありがとう。
今日はゆっくり飲ませてもらうよ!
ほんとうに、ありがとう。
僕(心の中):
元気のでるお店か。そういえば、仕事がうまくいっている時は笑ってたのに、最近は後輩にもキツい顔ばっかりしてたな。
あいつも怒られてばかりじゃ辛いだろうし、今度一緒に連れてきてやるか!
スタッフが笑顔であれば、その笑顔をみたお客様も笑顔になる。
笑顔になったお客様は元気になる。
笑顔は伝染する。
お客様を笑顔にするスタッフの笑顔。それがこのお店の最高の魔法。
・左利きのお客様には、グラスを左に置く。
・気づいた、その時から再来店のお客様の顔を覚えて、「また来ていただいたんですね!ありがとうございます。」と最高の挨拶と笑顔を魅せる。
・気づいた、その時から妊婦のお客様に、腰が楽になるようにクッションを、体が冷えないように膝掛けを用意する。
・お子様が来店されたら、お子様食器と共に、笑顔で語りかけてあげる。
これらは全て、現場のアルバイトがお客様と接する中で気づいたこと。
たった1人のお客様に対するホスピタリティからサービスは生まれた。
そのサービスがホスピタリティによって、さらなる上質なサービスとして生まれ変わる。
ホスピタリティに制限はない。
お客様がお店に来ていただける限りホスピタリティを身につけたスタッフは、お客様を感動させ続ける。